創始者 挨拶
社会福祉法人愛恵会 ほのぼの保育園 創始者 坂井 邦江
公立保育園に勤め始めた頃は、ほとんどの園が朝の自由遊びの後、保育士が立てたカリキュラムに沿って決められたことを教えてもらい、それを理解し、指示されたとおりにできることがよしとする教育が行われていました。しかし、この年齢の子どもにとってこれがベストであるのか疑問に思え、園長に許可を得て(自由保育)と言われた保育をスタートしました。この経験は様々な子どもの現われから、この保育が子どもにとって自主性を育て異年齢の子ども同士の思いやりの気持ちが育っているのが認められました。大半の子ども達はゴタゴタの中からだんだん落ち着きを取り戻して遊び方も考えて遊ぶようになり、子どものすばらしさも多々発見できてきました。この頃、私立保育園の募集があり2009年に、ほのぼの保育園を立ち上げることができ現在に至っています。
今、世界のあちこちで生涯にわたる人格形成を培う重要な時期の就学前教育の重要性が語られ、すばらしい実践と評価が認められています。
開園から十数年目になる、ほのぼの保育園も異年齢保育からスタートし、より良い保育をめざし講師の力もお借りし、職員が自己研鑽し愛情が大切な未満児保育や就学前教育と実践の結果、これからも共通するポイントを抑えて子どもとともに環境造りを進めていこうと計画しています。
幼児期は、自覚的な学びへといく前の段階の発達時期であり、この時期の幼児には遊びにおける楽しさからくる意欲や、遊びに熱中する集中力、遊びでのかかわりの中での気づきが生まれてきます。こうした学びの芽生えが育っていき、それが小学校に入り自覚的な学びへと発展していきます。
このため、幼児期から児童期にかけて学びの芽生えと、自覚的な学びの両者の調和のとれた教育を展開することが必要でしょう。幼児の教育においては小学校の先取りではなく、調べる、比べる、尋ねる、協同するなどの様々な手法を組み合わせて楽しみながら課題を見つけて解決する取り組みを通じて、学びの芽生えから自覚的に学ぶ意識へつながって行くように活動を展開できるよう努めていきたいと思います。
運営理念、保育方針と目標
運営理念
社会福祉法人愛恵会の運営するほのぼの保育園は、児童福祉法に基づき「保育に欠ける」乳幼児の保育を行います。子どもの人権や主体性を尊重し、児童の最善の幸福のために保護者や地域社会と力を合わせ、児童の福祉を積極的に増進し、更に地域の家族支援を行いたいと思います。また、職員は豊かな愛情をもって子どもたちに接し、児童の 処遇向上のために自己研鑽に心掛け、質の高い保育を行うように努めます。
基本方針
- 異年齢保育や年齢別保育を取り入れ、自らやりたい遊びが十分できるように環境を「作り、遊びを発展させながら、考える力、創る喜びを育てる。
- 太陽と土と水など自然にふれながら戸外で活発に遊ぶ機会を多くし、運動能力が育つようにしていく。
- 童話などの文化財を活用し、豊かな心情が育つようにし、子どもの心を大切にして様々な表現を認め、感動や発見を表現できるようにする。
- 園の職員がともに子どもへの理解の上に立ち連携し、子どもの状況に適切に対応していく。
保育目標
- 心身ともに健康な子ども
- 自分で考えて、意欲的に行動できる子ども
- 思いやりのある子ども
発達課題
- 子どもの学びは一人ひとりが自由であることが大切です。
- 様々な体験や思いを、自主的、創造的、個性的、協同的に組み立てられ、子どもが手
や体を思い切り使うことによって楽しみます。 - その中で、失敗や、成功を体験し、友達と考えあい、様々な工夫をしていきます。
- 日々の生活の中で自分も他者も大切な仲間です。
これらの過程が主な幼児の学びと言えるでしょう。
乳幼児期は、生涯に渡る学びのスタートであり人格形成の基礎となるという認識を、 教育の共通のねらいとしていきたいと思います。